2012年11月7日水曜日

なぜ「合衆国」なの?

アメリカ大統領選挙のニュースを見ていて、ふと思ったのですが、アメリカという
国を「合衆国」と呼ぶのはなぜでしょう。

アメリカ政府を英語では「United States」と表記していますが、これは複数の国の
連合体という意味と思われます。
「United States」はメキシコ政府も使っていて、こちらも日本では「メキシコ合
衆国」となります。

一方で「ロシア連邦」「イギリス連邦」「ドイツ連邦共和国」などのように、複数の
政府を統合した国家体制を「連邦」と表記する通例もありますが、こちらは英語の
「federal」に対する訳としてもっぱら使われているようです。つまり、英語表記に
対応して「合衆国」と「連邦」を使い分けています。

でも、アメリカの政府の機関であるFBIのことを「連邦捜査局」と言うし、議会のこ
とを州議会と区別して「連邦議会」と表記したりしています。実態としては連邦政府
だということです。
そもそも「United States」がなぜ「合衆国」という表記なのかが気になったので、
ちょっと調べてみると、その理由ははっきりしていないようです。

民衆が合わさった体制、つまり共和制を意味しているとか。
本来は「衆」ではなく「州」だった、つまり複数の国が合体したのだとか。
由来にいろいろな説があってよくわからないのは、ペリーが来日した幕末当時から
なんとなく「合衆国」という言葉を使ってしまっていたからだと思われます。

日本にとって歴史的にも現実的にも重要な国であるのに、その呼び方はどうにも釈然
としないのですが、いまさら「アメリカ連邦」とも言いにくいでしょうから、この話
はこれで終わりにします。
誰かご存知の方がいらしたら教えてください。


(日野 孝次朗)