2012年11月14日水曜日

ミスマッチ

 先日、久々にお世話になった先生を訪ねて母校の大学を訪問しました。大学祭の最
中ということでとてもにぎやかな雰囲気でしたが、学生数も減少傾向ということで自
分が学生だった頃に比べると、少しおとなしくなっているようにも感じました。

 大学を訪問した理由は、学生の就職についてせっかくこれだけ多くのOBがいるの
だから、よく知っている仲間内で後輩達に向けて「就職」について話をしてほしいと
いうお話を先生から聞いて、その企画を具体的に考えるためです。

 学生の就職というと、どうしても「知っている」大企業に向きがちで、最初から中
小企業への就職という選択肢を選ぶことがないのは、どこでも同じだと思います。そ
のため、一部上場などの企業には学生のエントリーが殺到してしまいます。

 中小企業は、優秀な新卒を採用したいのですがなかなかその機会がありません。一
部では共同求人なども行っていますが、こういった取り組みはまだ多くはありません
。これは、学生が大企業ばかりに目を向けているからという面もありますが、実は中
小企業のほうも自らの存在をアピールしていないという面もあります。

 先日、ある会社の社長さんが
 「よく考えてみると自分の会社って、誰も知ってるわけないんですよね。」
 と言っていましたが、まさにその通りで、知られていなければ就職の選択肢にもな
りえません。雇用のミスマッチといいますが、企業側もやりがいのある職場としての
会社をPRしてこなかったのかもしれません。

 早くから中核の人材として働くことができるのは、もちろん中小企業です。このあ
たりの魅力を企業の側から学生たちに発信していくことで、「最初から中小企業」を
目指す学生がでてくればと思っています。


(今村 正典)