2012年2月15日水曜日

Pale Blue Dot

 日本の小惑星探査機「はやぶさ」の地球への帰還は、日本人に大きな影響を与えたようで、あっという間に三本もの映画がつくられました。先週、三本目の「はやぶさ 遥かなる帰還」が公開されています。

 「はやぶさ」は地球に帰還する際に回収されたカプセル以外は燃え尽きてしまいましたが、燃え尽きることなく宇宙を飛び続け観測を続けている探査機もあります。1977年に打ち上げられ、木星や土星などの天体を観測した後、太陽系の外を目指す星間探査機となった、ボイジャー1号と2号です。

 ボイジャー1号は、1990年に地球から60億キロ離れた地点から、太陽系の家族写真を撮影しました。あまりに遠いところからの写真なので、とても画質が悪いのですが、「天文学上でもっとも重要な写真」の一つとされています。その中に、チリのように浮かぶとても「薄くて青い点」(Pale Blue Dotのように写る地球の姿もありました。この本当に淡い、小さな「点」の中に私たちの全てがある訳で、地球から外に出て行くことができない以上、この小さな世界を大切に守っていくしかないことを改めて感じるのです。