2011年5月3日火曜日

荒井さんのテンカラ釣りとの出会い その4~テンカラ釣り雑考

◎雑考
 これから話すことは、最近テンカラ釣りを始めた人がよく初心者に言うことの批評である。
まず、ラインについて。
      ラインは川に応じて何種類か必要。
            大川用    六~七㍍
            一般河川用  三㍍
            ボサ川用   一,五~二㍍
            管理釣り場用 四~四,五㍍

     これは、テンカラ釣りの矜恃に外れるものだ。

     これでは渓魚を釣りきることではないか。
  先に言ったように一日一匹か二匹をいただく釣りに、こんなに沢山のラインは必要ない。
     自分が用意したもので、釣れない場所ならそのままやり過ごせばいい。
     一匹釣らしてもらったことに感謝出来ない奴にテンカラ釣りをする資格はないと僕は言い切る。

◎竿の振り方について、
      ・時計の一時から一一時の間で振る
      ・金槌で釘を打つ要領
      ・脇に本を挟んだ気持ち(落としてはいけない)

   これが間違いとは言わないが、これを基本にして自分流を身につければ
      ば良いと思う。
      ただ、ラインを引く力に七分、振り出す力に三分と体で覚えてほしい。
      竿の操作には、
              縦振り、横振り、逆振り
      とあり、渓相によってそれぞれの振り方を駆使しなくてはならないのでラインを引っかけることを恐れないで、現場で習得するのがいい。

◎攻略法について
     渓流には
          荒瀬、瀬、カタ、タルミ、エグレ、ブッツケ、落ち込み
     と幾つかの名称があるようで、その場所による攻め方をあれこれ言ってるようだけれど、どんな場所であれ、自身が毛鉤を思い通りに落とし、流せばいいこと。
      そして、毛鉤は沈ませない、沈みそうになったら竿で操作する
       一㍍以上は流さない、三つ数えて上げる
      なんて言うようだけれど、これに捕らわれることはない。
      毛鉤は沈ませたっていいし、二㍍流したっていいさ。
      ただ、夏場は着水と同時に食いつくことが多いので、油断だけはしないこと(集中力を保つ)
      僕の経験だけれど、毛鉤が着水する前に岩魚が身を乗り出して毛鉤に食いついた事もあった(これは中々鉤掛かりしないな)
      そして毛鉤を沈ませる時は、毛鉤が視認出来る深さを限度とする。

◎最後に
   色々言ってはみたが、要はテンカラ釣りを自分流で楽しめばいいことで、沢山の事を経験すれば、自ずと自分流が構築出来ると思う。
 そして、渓魚を釣ることではなく、その場所に行けたことと、源流の美味しい水を飲めたことに感謝出来れば、君はもう渓流の達人です。
 それでは、グッドラック。

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 続編 テンカラ師のつぶやき へ続く